ミラトレさんのぼやき

トレードのことはあまり喋りませんが、興味あったら読んでみてください

漢方の歴史

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漢方の原型は中国で生まれたんだそうです。

黄帝内径 「漢方の生理学と病理学」

      人体の機能や構造、生理機能や病気の時の変化について記述。

      治療法としては主に「鍼」について書かれている

 

傷寒論 「漢方の救急医学」

     現在のインフルエンザやチフスなどと思われる

     急性伝染性疾患の診断と治療法(主に薬による)

     について書かれている

 

金匱要略「漢方の内科学」

     傷寒論にもともと付随していた慢性疾患の診断法や治療法を収載したもの

 

神農本草経「漢方の薬物学」

     極めて原始的ながらも生薬の作用について記載されている

 

傷寒論金匱要略は非常に効果の高い漢方処方を満載しているので、漢方医学のバイブルと言える本

例えば、葛根湯や麻黄湯などは傷寒論に載ってますし、八味地黄丸や桂枝茯苓丸は金匱要略に載ってます。

現在保険適応のある漢方薬の半分がこれらの本に載っているそうです。

 

西洋医学と漢方の違い

 

【全般】

・西洋医学 世界標準の医学、メジャー、現代の医師に必須

・漢方   我が国独自の医学、マイナー、現代医学に付加的な手段

 

【医学としての性格】

・西洋医学 分析的、分業的、対症療法的

・漢方   総合的、全人的、原因療法的

 

【教育】

・西洋医学 医学部で体型的に教育

・漢方   医学教育に取り入れられているが、極めて不十分

 

【資格】

・西洋医学 医師免許が必要

・漢方   医師免許が必要

 

【対象】

・西洋医学 ほぼあらゆる疾患、病態を対象とする

      不定愁訴などには対応しきれない

・漢方   緊急を要するものは対象外である

      不定愁訴などにも対応できる

 

【診断】

・西洋医学 種々の検査を組み合わせて行う

      精度は高いが、医師が適切な検査を思いつかなければ

      病気を発見できない

      検査で客観的に診断できる

・漢方   医師の五感による診断(四診の事)による

      精度は低いが、網羅的で、病気をなんらかの異常と捉える事ができる

      診断に主観が入りやすい

 

【治療原則】

・西洋医学 病名に基づく治療

・漢方   症状(証)に基づく治療

 

【治療法】

・西洋医学 多彩な治療法がある

      主要な疾患ではほぼ確立している

・漢方   ほとんど漢方薬の内服のみ(一部外用もある)

      単一処方で済む事が多い

 

エビデンス

・西洋医学 最近のEBM重視により確保されつつある

・漢方   主に経験や伝統で担保されている

 

【治療の安全性】

・西洋医学 副作用、事故が比較的多い

・漢方   安全性が高い

 

【経済性】

・西洋医学 手術、特殊検査など高価なものも多い

・漢方   一部を除き、ほぼ安価

 

【その他】

・西洋医学 多数のスタッフが関わり、診断や治療に時間を要する場合が多い

・漢方   医師が一人で診察する

      治療開始までの時間が短い

 

漢方と中医学の比較

 

【共通点・類似点】

原点は黄帝内径、傷寒論金匱要略など共通のものが多い

四診にて診察する

使用する薬剤や処方も同一あるいは類似のものが多い

 

【相違点】

 

【性格】

・漢方  理論よりも処方の実際の運用を重視する

     比較的とっつきやすい

中医学 理論を重視する

     用語理解が難しく、とっつきにくい

 

【理論】

・漢方  複雑な理論はない

     各証と対応する処方が決まっている(方証相対)

中医学 複雑だが整然としている

 

【診察】

・漢方  腹診を重視する

中医学 脈診を重視する

 

【診断】

・漢方  患者に当てはまる処方を「探す」事が中心

中医学 患者の状態を細かく掴み、一人一人にあった治療法を

     考えていく(弁証論治)

 

【治療】

・漢方  方証相対に従う

     処方の使い方のコツをまとめた「口訣」が多い

中医学 弁証論治に従い、処方を組み立てていく

 

【治療手段】

・漢方  比較的少数の既存の処方を原典の通りに使いこなす

     用いる生薬量も少ない

中医学 処方は自由に運用、組み立て、多数の生薬を用いる

     量も多い

 

 

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